■ 信州大学 こまくさ会 ■はじめに、信州大学こまくさ会発足の経緯について述べます。信州大学医学部では開学以来、篤志献体の申し込みを個人的に受付けてきました。これらの篤志家は年々増加し、また全国的にも献体運動が活発化し、全国連合会も組織されている折から、主に長野県内在住者による、信大医学部への献体を目的とした団体づくりの機運が生じ、組織化により、より幅広い活動を推進しようという目的で、献体組織発足への動きが活発化しました。ただちに大学内の関係者により名簿の作製、規約の原案づくり等が発会に向けて着手され、第二解剖学教室志水義房教授を中心として、昭和51年10月21日に信州大学医学部会議室において設立総会が開会されました。出席者は会員14名と大学関係者7名で、来賓として篤志解剖全国連合会副会長郡司乕雄氏、同事務局長倉屋利一氏にご出席いただきました。初代理事長には、当時白菊会にご夫婦で入会され、その後松本市に在住された藤本忠雄氏に依頼し、快諾を得ました。今井四郎氏と赤羽きよゑ氏には理事をお願いし、信州大学こまくさ会発足のはこびとなりました。 こまくさ会発足を契機として、献体に対する社会的な理解の高まりを背景に、会員の献身的な努力が実り、その後会員数は着実に増加しました。こまくさ会発足の翌年の昭和52年から昨年の平成7年までの年ごとの会員数の推移をみてみますと、昭和52年121名、昭和53年138名、昭和54年155名、昭和55年185名、昭和56年212名、昭和57年253名、昭和58年326名、昭和59年389名、昭和60年472名、昭和61年537名、昭和62年603名、昭和63年675名、平成元年747名、平成2年828名、平成3年938名、平成4年1,028名、平成5年1,l08名、平成6年1,204名、平成7年1,338名となっています。なお、会員第一号は笹岡隆子氏であります。また当時の信州大学学長の加藤静一氏の入会はその後の会員数の増加に大きく寄与しました。平成8年5月31日現在の会員数は1,371名となっています。 昭和61年からは今井四郎氏が、また平成5年からは赤羽邦夫氏が理事長に就任し今日に至っております。会発足当初は理事2名でスタートしましたが、長野県の広い地域性を考慮して、県内を4ブロック(北信・中信・東信・南信)に分けて、各ブロックから理事就任を依頼し、平成元年以後理事は6〜9名で構成され、必要に応じて理事会を開催しております。総会は毎年松本市で開催し必要に応じて各ブロックごとに地区懇談会を開催してきました。また今年度よりこまくさ会事務局が医学部内に設置されるはこびとなり、入会の手続きや会報の作成など担当することになりました。 |
■ 信州大学 こまくさ会の連絡先 ■電話:0263-37-2711(連絡受付期間:毎週 月・水・金、午前9時30分から午後15時30分まで) |
■ 信州大学医学部の解剖実習のためのご遺体確保の経緯 ■解剖学実習に必要な遺体の確保は医学部にとって最も重要な業務の1つであるが、第2解剖学教室が分離するまでの遺体関係業務は尾持昌次教授が担当され、学生10名に1体の割合であった。第2解剖学教室が開設されて解剖体収集業務の大部分を同教室が受け持つこととなった。当初の昭和26年は、年間の遺体収集体数は9体に過ぎず、系統解剖学実習は学生8人に1体の割合で行うことしかできなかった。 そこで、鈴木誠教授はじめ教室員一同が長野県内の各関係方面に協力を要請して廻る努力を続けた結果、収集遺体数は急激に増え、昭和33には49体が確保され、系統解剖学実習も学生2人に1体の割合で行えるまでになった。 昭和41年には学生入学定員が60名から80名に、昭和47年にはさらに100名に増員され、また隣接する塩尻市に松本歯科大が新設されたことも影響し、他方では、社会情勢の変化から、以前には解剖遺体の大部分をしめていた身元不明や引き取りの無い遺体の数が急減し、鈴木教授が病没された昭和48年には必要数の遺体を確保することが困難となった。 志水義房教授が着任し、昭和51年10月には篤志家団体「信州大学こまくさ会」が設立された。このような対応と、教室員一同が24時間体制で解剖遺体の収集に努力した結果が実を結び、平成4年度末には献体登録者数が目標の1,000名を越えた。その結果、教育効果を考慮して、系統解剖学実習は従来通り学生4人に1体の割合として、代わりに第1解剖学教室が担当している局所解剖学実習の遺体を従前の学生100名に2体から8体に増加させることとなった。また他に、信州大学医療短期大学部・理学療法および作業療法学科の学生教育のために年間3体を提供している。 信州大学こまくさ会発足後の会員数の増加によって、解剖学実習に使用された遺体に対する献体者の占める割合は昭和52年3.3%、昭和53年10.0%、昭和54年10.7%、昭和55年14.8%、昭和56年12.1%、昭和57年12.9%、昭和58年36.7%、昭和59年26.5%、昭和60年26.7%、昭和61年40.6%、昭和62年31.3%、昭和63年55.7%、平成元年54.5%、平成2年43.3%、平成3年34.3%、平成4年60.6%、平成5年51.4%、平成6年60.0%、平成7年60.0%と着実に増加した。 なお、解剖体慰霊祭は毎年1回行ってきたが、平成2年からは献花方式による無宗教形式で挙行することになった。また、今年度より献体者に対する文部大臣の感謝状の伝達式とご遺族へのご遺骨の返還式を医学部主催のもとに挙行することになった。 |
信州大学医学部 こまくさ会
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